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インシュリンの働きを簡単に解説

インシュリンというのは「複数繋がっている糖のつながりを断ち切り、単糖と呼ばれる最も小さな塊にまで分解してくれるホルモンの事」です。

単糖にまで分解されて初めて細胞は糖を吸収することが出来ます。

1型の糖尿病については膵臓がこのインシュリンを作ることが出来ないので、血糖値をコントロールできないという事になります。

2型の糖尿病についてはインシュリンは作れるので、じつは膵臓に問題があるわけではありません。その手前にある肝臓の方に問題があるのですが、この件についてはまた別の記事で簡単に説明していきます。

 

ところで「1型・2型のいずれの糖尿病であっても、果糖やブドウ糖なら摂っても良い」という話を聞かれたことがある方は多いのではないでしょうか。

なぜこれらの糖なら摂っても良いかというと、果糖もブドウ糖もすでに単糖の状態になっているため、インシュリンが出てなくても吸収できるからです。また糖は細胞にとってのエネルギー元ですから、ある程度は必ず摂取しなければいけません。

反対に「砂糖が良くない」と言われるは、砂糖は2糖類といって単糖が2個つながった状態のものを言い、血糖値の調整するうえで肝臓に大きな負担がかかりますし、大量のインシュリン分泌を必要とするからです。

大量のインシュリンを分泌することは、大抵の場合急激な血糖値低下を引き起こし、今度は低血糖状態に陥るためまたすぐに甘いものが欲しくなるという悪循環を起こします。2型の糖尿病に関してはこうしたケースで罹る方も多くいらっしゃるので、砂糖の摂り過ぎにはほんとにほんとに注意が必要です。

 

また血糖値の乱高下は自律神経系を乱す原因になり、精神面を不安定にさせることがわかっています。特に低血糖状態になると体が「飢餓状態」と判断し、攻撃的になり心の落ち着きがなくなってしまいます。

近年はキレやすく落ち着きのない子供が増えていると言いますが、その背景にあるのが甘いお菓子やジュースの氾濫です。こうした知識を身につけている方は不用意に子供に与えませんし、仮に与えるとしてもある少量で抑えるようにされています。そうする事で自然と落ち着きを取り戻し、本来の穏やかな性格に戻っていきます。

 

過剰な糖の摂取とインシュリンの分泌は、人の心にまで大きな影響を与えているということです。